マルちゃんのひみつ

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歴史

東洋水産と魚肉ハム・ソーセージ

築地魚市場で誕生し、冷凍マグロの輸出事業からスタートした東洋水産が、最初に手がけた加工食品は、マグロを原料にした魚肉ハム・ソーセージでした。戦後に生まれた魚肉ハム・ソーセージは、保存性が高く、手軽に動物性タンパク質の摂れる加工食品として、お弁当のおかずや子供のおやつ、お酒のおつまみとして、一時代を築きました。その後、食の多様化と共に、しばらくの間、需要は安定期に入りましたが、最近では、低カロリー・低脂肪のヘルシー食品として再評価されています。

魚肉ハム・ソーセージから即席麺

「水産会社が、なぜ即席麺を…?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。東洋水産が即席麺の生産を始めたのは、1961年。その当時、加工食品事業の中心だった魚肉ハム・ソーセージは、夏場が需要期で、冬場向けの商品として着目したのが即席麺でした。そこで、早速、開発に着手し、小田原工場(当時)で東洋水産初の即席麺「マルト印ラーメン味付け」が誕生しました。その後、1974年からはカップ麺の生産を開始し、東洋水産の中心的事業に育ちました。

「燃ゆるとき」

2006年2月、作家高杉良氏の企業小説をもとにした、映画「燃ゆるとき」が公開されました。
原作は、東洋水産の会社設立から30年間の足跡を描いた「ザ・エクセレントカンパニー/新・燃ゆるとき」(角川書店)です。ビジネスマンに勇気や元気を与えてくれる内容の作品で、DVDも発売されています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

監督:細野辰興
出演:中井貴一、鹿賀丈史、津川雅彦 他
(C)2006「燃ゆるとき」製作委員会

東洋水産のお漬物

1983年、東洋水産グループに加わった漬物の老舗(株)酒悦。延宝年間(1675年)に、海産物や酒の肴などを扱う小売商として創業し、上野池之端の本店は、江戸の名店の一つに数えられました。15代目野田清右衛門が、江戸時代末期から明治の初め頃に考案した「福神漬」と「のり佃煮」は、日本の伝統が生んだ逸品で、今日でも長い歴史の中で完成された製法が受け継がれています。また、減塩ギフトセットなど、時代のニーズや健康に留意した製品造りにも取り組んでいます。

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キャラクター

マルトとマルちゃん

では、どうしてマルちゃんになったのでしょうか。当時、水産会社の多くは、正式社名ではなく、魚市場内で使っていた呼び名の屋号を社章として使用していました。東洋水産も丸の中に社名の頭文字「と」を組み合わせた「マルト」マークを使っていました。新しいブランドの開発では「マルト」をベースにした連想から「マルトちゃん」→「マルちゃん」となり、その名前にふさわしいまん丸、ハッピースマイルのマークが生まれました。

マルちゃんの誕生

東洋水産は、水産物の仕入れ加工販売からスタートし、魚肉ハム・ソーセージや缶詰などの加工食品へ進出しました。その後、即席麺市場への本格参入にあたり、お子様からお年寄りまで幅広いお客様に親しまれ、愛されるブランド開発が必要になりました。そこで1962年に誕生したのが、「マルちゃん」マークです。「マルちゃん」の笑顔には、「お客様に美味しさや楽しさ、幸せをお届けしたい」という願いが込められています。

食べすぎて、ズボンが落ちそう…

1968年、マルちゃんマークを元にマルちゃんの人形が作られました。美味しいものを食べ過ぎてお腹が出てしまい、ずり落ちそうなズボンをたくし上げるユニークな格好です。当時、即席麺の販売促進用に小売店に配ったもので、右手には新商品をPRするノボリを持っています。以前、テレビ東京の人気番組「開運!なんでも鑑定団」に出品された時には、6万円の値段がつきました。

商品

きつねうどんがなぜ赤い?

1978年8月に登場した「赤いきつねうどん」は、熱々の美味しさが伝わるようにと「熱いきつねうどん」という名前で発売される予定でした。しかし、店頭で目立ち、シズル感のある「赤」を基調色としたデザインが採用されることになり、商品名もユニークでインパクトのある「赤いきつね」に決まりました。きつねと言えば「お稲荷さん」。稲荷神社の赤い鳥居、のぼり、きつねの像に掛けられた赤い前掛けなども大きく影響しました。また、当時は山口百恵さん出演のドラマ「赤いシリーズ」が人気を集め、百恵さんが「♪み~どりのなかをはしりぬけてくまっかなポルシェ」と歌った「プレイバックPartⅡ」がヒットした年でした。

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4つの味の赤いきつね

現在、赤いきつねには4つの味があります。大きく分けると東日本向けと西日本向け。東日本向けはカツオと醤油のしっかり味、西日本向けはカツオ・コンブ・煮干のダシに薄口醤油の上品な味。さらに東日本では、北海道向けに利尻昆布を使った味、西日本ではウルメ鰯を使った関西版があり、全部で4つの味となっています。旅行や出張の際には、ぜひ一度食べ比べてみてください。

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緑のたぬきのルーツ

1980年に生まれ、日本を代表する即席和風カップ麺に育った、「マルちゃん緑のたぬき天そば」。
そのルーツは、1963年に誕生した「たぬきそば」でした。それまで中華そばが中心だった即席麺市場に、新しいジャンルを開拓し、昔からの「乾麺」の日本そばにはない、スープが付いた手軽さが多くのお客様からの評価をいただきました。

緑のたぬきの“たね”

赤いきつねの2年後に生まれた緑のたぬき。もともと関東で「たぬき」といえば、天ぷらの“たね抜き”が変化して揚げ玉のことを指しました。緑のたぬきは、小エビたっぷりのこだわり天ぷら入りだから、正式には「たぬき」とは言えないのかもしれませんが、赤いきつねとのバランスなども考えて、最終的にピッタリの名前に落ち着きました。緑のたぬきは、“たね”の小エビを手間隙かけて一匹一匹を油で揚げていますので、カリッとした食感が活きています。

赤いきつねと緑のたぬきのこだわり

赤いきつねに使われているダシは、東洋水産のグループ工場でカツオ節をそのまま粉砕加工して作っています。他の即席麺メーカーにはない、自家製のダシを使ったおつゆだから、味と品質には自信があります。マルちゃん「赤いきつね」と「緑のたぬき」には、水産加工業を行う東洋水産のこだわりが生きています。

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赤いきつねと緑のたぬきに注意?

北海道の「道央自動車道」の滝川市や深川市付近には、ご覧のような動物注意看板があります。
この辺りは、キタキツネやエゾシカなどが道路に侵入することがあり、ドライバーに注意を促す看板が設置されたそうです。道路標識には、国土交通省令による全国共通の「標識」と、道路を管理する自治体などが地域特性に合わせて作る“ご当地もの”の「補助看板」があります。北海道向けの赤いきつねも地元利尻昆布を使ったご当地ものの限定版で、「きたのきつね」の愛称で親しまれています。

実力No.1 焼そば3人前

「マルちゃん焼そば3人前」は、1975年に発売されました。発売当時は、青果など卸売市場が食品流通の中心であったため、青果市場に鉄板を持ち込んで試食販売するなどし、小売店に商品を卸していました。こうした地道な営業活動が実を結び、テレビCMも行わずに認知度も高まり、大ヒット商品となりました。現在では、チルド麺の中で年間で最も売上げがある商品となっています。
※(株)インテージ「生麺ゆで麺」2019年1月~12月期間計「ブランド別金額シェア」データより

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変わらない麺とソース焼そば3人前

「焼そば」を手軽な家庭料理に変えたマルちゃん焼そば3人前。おいしさの秘密は麺とソースにあります。原料小麦粉の選定やブレンド、製法にこだわったしなやかな食感の細麺は、家庭用コンロの火力でもおいしく調理ができます。芳ばしい香りとスパイシーな味が引き立つ粉末ソースは、細麺との相性が良く、肉や野菜の余分な水気を吸収して麺を適度にかたくふわっとした食感に仕上げてくれます。これからも変わらず、あのなつかしい家庭の味をお届けしていきます。

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即席麺からフリーズドライスープ

東洋水産の新しい仲間に、フリーズドライスープが加わりました。誕生のきっかけは、即席麺でした。フリーズドライ製法は、野菜や魚介類などの素材本来が持つおいしさや食感を保つ加工法で、カップ麺の「かやく」を生産していた技術を活かし、新しいスープが開発されました。低カロリーで、若い女性に好評の「素材のチカラ」シリーズでは、「もずく」や「めかぶ」など、海藻系の商品が人気です。東洋水産の得意分野が、こんな所にも活きています。

海外

マルちゃんとMaruchan

1972年に米国現地法人マルチャンインクを設立し、日本からの輸出・販売を開始しました。1977年から現地にて生産を開始し、現在では米国に4ヶ所の製造拠点を構えています。メキシコでは1989年より事業を開始し、新たな中南米の拠点として2017年に マルチャン・ド・ブラジルを設立しています。

メキシコのMaruchan

「議会がマルちゃんした」…?いったいどういう意味でしょう。メキシコの新聞が、早々と審議を打ち切った国会をこう記事にしました。1990年頃にアメリカから輸出されたマルちゃんの即席麺は、メキシコでは大人気の商品となりました。「簡単にできる」「すぐできる」という意味で使われるようになったメキシコの「Maruchan」。2006年サッカーワールドカップでもメキシコ代表の速攻を「Maruchan作戦」と呼んでいました。

Smiles for All.すべては、笑顔のために。